カスタマーサクセス10の原則
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【原則①】
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【原則②】
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【原則③】
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【原則④】
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【原則⑤】
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【原則⑥】
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【原則⑦】
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【原則⑧】
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【原則⑨】
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【原則⑩】
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【原則①】 正しい顧客に販売しよう
- ・顧客との関係性は「売ったら終わり」ではなく、「売ってからが始まり」
- ・だからこそ、自社にとって、正しい顧客に製品を販売して、プロダクトマーケットフィット(PMF)な状態になっている事が重要
- ・それに当てはまらない顧客(=不適切な顧客)を選んでしまった場合、顧客の維持にはより手間と時間を要すことになり、その顧客は離れていく(Churn=チャーン/解約)ことになりやすい
- ・その場合、契約時やその後のリテンション(Retention=維持)に費やした時間やコストが全て無駄になってしまう
簡単に言い換えると
客を、"選ぶ"
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【原則②】 顧客とベンダーは何もしなければ離れる
- ・自社製品・サービスの導入を決めてくれた顧客に対しては、常にその価値を感じ続けてもらわなければならない
- ・しかし、顧客も自社も、会社も人も、ビジネスモデルも、製品もいろいろ変化する
- ・なので、何もしなければ両社の関係は段々と離れていってしまう。だからこそ、関係性を保つためには、意識して積極的に連携することが必要
- ・顧客が離れていく(=解約)ことを防ぐためには、導入後の顧客の利用状況をモニタリングすることで、解約の前兆を読み取り、先んじて対策を打つ事が必要
簡単に言い換えると
"徹底的に"、フォローする
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【原則③】 顧客が期待しているのは大成功だ
- ・顧客は、製品やサービスの特徴や機能を使うために契約を結んでくれるわけではない
- ・その製品やサービスを利用する事によるあらゆる活動(カスタマーエクスペリエンス)を通じ、大きな事業目標を達成するために契約するのである
- ・だからこそ、顧客が事業目標を達成するために正しい道を進むよう促すことは、自社の義務なのである
簡単に言い換えると
"結果"に、コミット
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【原則④】 絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する
- ・顧客の事業を成功に導く為には、顧客の状況を常に把握しておく必要がある
- ・顧客の事業の健康状態を、顧客ごとに項目を定義し、顧客ごとに常に把握・管理することが必要
- ・そうすることで、自社製品やサービスの契約更新、アップセルの機会、チャーンなどのリスクの前兆など、顧客が起こすであろう将来の行動とその時期を前もって予測することが可能となる
簡単に言い換えると
"数字で"、顧客を把握する
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【原則⑤】 ロイヤルティの構築に、もう個人間の関係はいらない
- ・顧客との関係性を保ち、自社とのつながりをより強化するには、顧客に応じて対応方針を変えていくことが求められる
- ・その場合、顧客との個人的な関係からのみ、1つの部署からのみ、生まれるような取り組みではなく、全社で統一した計画に基づくアプローチが必要
- ・自社の事業の実態に則して顧客をセグメント分けし、各セグメント顧客への対応方針や、コミュニケーションの頻度を決める(ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ)
- ・顧客同士のコミュニティ形成促進や、彼らからのフィードバックの流れを作ることで、一対多であってもロイヤルカスタマーの育成が可能
簡単に言い換えると
"仕組み"で、ファンにする
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【原則⑥】 本当に拡張可能な差別化要因は製品だ
- ・顧客のリテンションや顧客満足で鍵となるのは、結局は、よく練られた製品・サービスと最高レベルのカスタマーエクスペリエンスを提供できているかどうか
- ・そのためには、顧客からのフィードバックを社内でループさせる仕組みとし、常に顧客の声に耳を傾け、自社の製品・サービスをより高度なものへと拡張していく、継続的な取り組みが必要
- ・その取り組みを続けることで、顧客の満足度をさらに向上させ、ロイヤルカスタマーへと育てていく
簡単に言い換えると
顧客の声をよく聞き、"本当にいいもの"をつくる
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【原則⑦】 タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
- ・顧客が製品、サービスを利用するのは、それが価値をもたらし、事業成功につながると考えるから
- ・なので、顧客にいかに早く価値を感じてもらうかが重要。遅ければ遅い程不満に繋がる
- ・顧客に価値を感じてもらうまでの時間=タイムトゥバリューをいかに短くできるか
- ・できるだけ早く価値を感じてもらうためにも、顧客にとっての成功の指標を明確化し、もっとも成果が表れやすいものから取り組む
簡単に言い換えると
まずは、"さっさと"、結果を出す
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【原則⑧】 顧客の指標を深く理解する
- ・サブスクリプションビジネスの成功は、既存の顧客をどれだけ維持・拡大できるかが肝 なので、自社としてどういう単位(顧客の単位か、部門の単位か、契約の単位かなど)でチャーン(解約)とリテンション(維持)を計測するかを定義、計測することが必要
- ・さらに、定量的な情報に加え、契約を継続してくれた既存顧客や、自社にとっての重要な顧客からの生の声を把握する(=ハイタッチ)事も重要
- ・上記を通じ、顧客の状況を正しく理解をし、自社の優先課題から取り組み続けるべき
簡単に言い換えると
定量+定性情報で、顧客の状況を、"深く"理解する
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【原則⑨】 ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める
- ・カスタマーサクセスの取り組みを推進していく上で、実行する部隊(=カスタマーサクセス部門およびカスタマーサクセスマネージャー)の成熟は必須
- ・成熟度の指標となるのは「反復できること」、「プロセスが定義されていること」、「計測していること」、「最適化されていること」
- ・そのために、自社の成熟度を示す指標を定義し、定量的に把握した上で、活動を高度化していく事が必要
簡単に言い換えると
"数字で"、自社の取り組み状況を把握する
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【原則⑩】 トップダウンかつ全社レベルで取り組む
- ・カスタマーサクセスは全社レベルでその重要性や必要性を理解しなければならない理念
- ・この革新的な改革を推進できるのは、他の誰でもないCEO
簡単に言い換えると
"トップダウン"
新10原則について
※上記、2013年にGainsight社によって提唱された「カスタマーサクセスの10原則」が、2021年9月に行われたSaaStr Annual 2021(クラウド・SaaS企業の重役やVCが一堂に会し、ワークショップやセッションを行う業界最先端の一大コミュニティイベント)にて、同社CEOのニック・メータ氏(Nick Mehta)によって刷新されました。
◆詳細解説記事: 2021年版「新・カスタマーサクセスの10原則」 新旧10原則の差分に見える"今"からの取り組み
◆参考動画「【知識ゼロでわかる】カスタマーサクセス~成功に導く10原則~」